社長ブログ

【こおろぎ】が届きました(その2)

(2007年01月15日)

こおろぎ困ることは良くないこと?

私は、いろいろな方から相談を受けます。多くの相談を受ける中で気づくことがあったので、そのいくつかを紹介します。

今回は、第一弾として「問題を解決しようとするその行為が、実は問題を継続させる行為なのかもしれない」ということについてお話したいと思います。

あるところに経営が厳しい会社がありました。その会社の社長さんは、売上が伸びない社員さんに対して「何をやっているんだ。辞めちまえ!」と怒鳴っています。それを見ている社長の奥さんは、気が気ではありません。社員さんが辞めたら仕事が回らなくなることは明らかだからです。そこで奥さんは、社員さんに辞められないように社員さんをとりなし、ご主人に「そんなに怒ったら社員さんが辞めちゃうでしょ!そんなに怒らないで!」と言います。そのことで夫婦喧嘩を繰り返しているのです。

この奥さんは、会社のことを心配していますし、ご主人との生活を大切に思っています。それだからこそご主人に怒鳴ることをやめてほしいと願っています。しかし、奥さんがこの努力を続けて、ご主人は怒鳴ることをやめるでしょうか?

社長さんが「辞めてしまえ!」と怒鳴っても、実際に社員さんは辞めていません。それどころか奥さんは社長さんのやり方に文句を言い、社長の期待にそわない社員さんの方を持っているのです。おそらくこれからも社長さんは怒鳴り続けると思いますし、最悪の場合、夫婦関係まで悪くなってしまうかもしれません。

このように、「問題を解決しようとするその努力が、実は問題を継続させる行為」になっていることもあります。

もし、私が奥さんの立場でしたら、社長さんが「辞めちまえ!」と言っているのですから、社長さんの言うように社員さんに辞めてもらいます。おそらく心配していたように仕事が回らなくなるでしょう。そして、そのとき初めてご主人は自分の行為の結末と向き合うことになるのです。

このように言うと、「困ってしまいませんか?」と尋ねる方がいますが、困ることは良いことだとおもいます。私は何の宗教もしていませんが、神様(事実)は常に善意で、その人に最良のメッセージを伝えていると思うのです。困らないようにと気遣って、神様のメッセージが本人に届かないことのほうがよほど不幸なことではないでしょうか?

ご主人の行動を変えることが出来るのは、ご主人だけです。ご主人が正しい判断をするには、自分がとった行為の結末を体験する必要があるのです。困ることと困らないこと、どちらのほうが良いのでしょう?

こうした行為は、子育てや夫婦関係、部下の教育などでよく見受けられます。問題が長引いたり、繰り返されているときは、ご自分の行為がその問題を継続する行為になっていないかを確認してみてはどうでしょう?困ることは、決して悪いことではないのです。

杉井保之氏 「こおろぎ」より

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