【こおろぎ】がとどきました

(2008年08月20日)

こおろぎ愛しているのなら

私は今から21年前、28歳のときに父が病気で倒れたために警察官から経営者になりました。父の借金を抱え、土日仕事、自宅の居間で社員ゼロという家業を継いだときは「自分の人生はどうなってしまうのだろう?」と不安になったものでした。

 そんな私が20年間で3億円もの元金を返して、48歳で会社を引退できたのは、妻と結婚したからだと思っています。

 私の妻は、私が父の借金を引き継いで、親と同居するようになっても、文句一つ言わずに尽くしてくれました。冬の朝7時に私が講演に出かけるときにはその前に起きて車を洗っておいてくれましたし、私が親とぶつかったときには、私と親の間に入って、嫌な顔一つしないで家事をこなしてくれました。そうした姿を見ていると、さすがの私も「この人に結婚してよかったと思わせたい」「妻から見て恥ずかしくない人間になりたい」と思うようになり、私の生き方が変わっていったと思うのです。

 支払が厳しいときも、振込手数料は一切引かずに振り込むことや、いただいた葉書一枚一枚に返事を書くことなど、何の得にもならないことも、人として「卑怯」だとか「見苦しい」と言われない生き方にこだわってきたのは、私がセコイ生き方をすると、妻が「馬鹿な男と結婚したものだ」と笑われると思うからでした。

 今の日本は豊かですので、仕事より家族との時間を大切にしても生活をしていくことは可能ですし、本来、家族と良い思い出を作るために仕事をしているという方も多いと思いますが、それならどうして自分が病気になったり、事故に遭って働けなくなることを心配しないのでしょう?もし本当に家族を愛し、守りたいと思うのなら、自分が健康なうちに家族が困らない状態を作ろうと考えるでしょうし、決してセコイ生き方はしないと思うのです。

 最近では日本もルールによって自分の権利を守る国になってきて、夫婦の間でさえも役割分担が進んでいるようですが、私はそうした関係はあまり薦めません。それは決められた役割をこなしても「当り前」のことでしかなく、「感謝」は湧きにくいからです。

 私は古い人間かもしれませんが、男と女が同じということは恥ずかしいことだと思っています。経済学者のドラッカーは「あなたはどんな人として大切な人の心に残りたいですか?」と問いかけていますが、皆さんはどんな人として大切な人の心に残りたいでしょうか?

杉井保之氏 「こおろぎ」より

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