【こおろぎ】がとどきました

(2008年11月10日)

こおろぎ特性を生かす

〔問題〕次の5つの数字の中で、最も大きな数字はどれでしょう?

2、-5、0、4、-1

・・・・・・・・・・・・・・

ほとんどの人は、「4」と答えます。しかし、「4」という答えは、「正の方向を大とする」という条件のもとでは正解かもしれませんが、0からの距離(数の大きさ)においては、「-5」のほうが大きいのです。

 つい「特性」と聞くと、「人より秀でるもの」と考えがちですが、「特性」とは「他との違い」ですから、必ずしもプラスだけを指してはいないのです。

 例えば、私の会社が20年間、無借金でやってこれたのは、父が銀行からお金を貸してもらえない会社を残してくれたからです。初めは「マイナス」と思った特性のおかげで、経営を真剣に学び、資金繰りを考えた経営をするようになったのです。もし、銀行がお金を貸してくれていたら、私は容易に借金をして、真剣に経営を学ばなかったと思います。

 社員さんにしてもそうです。私の会社には俗に言う「優秀な営業マン」はいませんでした。私の会社にいたのは、不登校や対人恐怖の人達です。しかし、不登校や対人恐怖の青年達と地域の掃除をしたり、「ありがとう」の葉書を書いてきたら、地域の方達から応援していただけるようになりました。もし、優秀な営業マンがいたら、仕事を紹介していただける会社にはならなかったと思うのです。

 こうした経験から、私は、出来事を単純に良いこと、悪いことと決めないほうがよいと思っています。起こることはただの事実で、それをどう生かすかによって、プラスにもマイナスにもなるかもしれないと考えるようになったのです。

元を取る

 私は時々、お世話した方から「学校に行かなかったうちの子が以前のように学校に行くようになりました」という連絡をいただきます。もちろん嬉しく思うのですが、それと同時に「不登校で苦しんだ分、何を手にいれたんだろう?」と考えます。せっかく辛い思い、苦しい思いをして不登校を経験したのですから、他の人がしない体験に投資した分、その元を取ってほしいと思うのです。

 元ヤンキーだった人が先生になると、まじめに頑張ってきた人よりも注目を集めます。それはヤンキーだったことが偉いからではなく、ヤンキーだった体験を人のために生かしているからだと思うのです。

 自分の悲しみや、辛さ、悔しさを、自分だけのものとするのではなく、それを人の為に生かしたとき、それは「特性」として輝きだすのです。

 ところが、「プラスを良いこと」「マイナスを悪いこと」と考えてしまうと、「マイナスという特性を生かす」という発想が出にくくなってしまうのです。

 昔話の「ウサギと亀」の話を読んだ人に、「この物語には、どんな教訓が含まれていますか?」と尋ねると、ほとんどの人は「コツコツ努力すれば、亀もウサギに勝てること」を答えます。

 「そんなことあるか~!」亀はウサギと徒競争してはいけないのです。もし競争するのなら、水泳大会に誘うべきなのです。

 身体の大きな人は身体の大きなことを、身体の小さな人は身体の小さなことを生かす生き方をしなければ、自分を好きになれず、一生苦しい生き方をしなくてはならないと思うのです。

杉井保之氏「こおろぎ」より

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